「山水石美術館」 水石・美石を紹介 『滝石』 安倍川 紫晃石・藤枝縮緬石


滝  石





滝石の場合、滝が石英と石灰の場合がありますが

いずれにせよ、滝が一周まわってしまっているものは

鉢巻やふんどしと呼び、評価がつきません





クリックすると写真が拡大表示されます






秩父 古谷石





横18×高さ24×奥11  およそ5.5㎏




皺(しゅん)が素晴らしい










白糸の滝









秩父 赤古谷系砂岩





横34×高さ15×奥20  およそ9㎏




滝石というより渓流石の傑作です





この石は、何度撮影してもフラッシュなしではボケてしまいました

この写真は別ののカメラでフラッシュ撮影しましたが

色は茶色が強くでています










秩父 古谷系砂岩





横26×高さ12×奥12  およそ4㎏




質の粗い砂岩で、左に滝を持ちます






フラッシュありで撮影










これらも秩父の古谷系の砂岩で

右の石は、横14センチ、高さ48センチ

奥行き21センチ、重量17.8キロ

ありました










秩父 古谷系砂岩





横18×高さ7×奥15  1686g










渓流の滝





フラッシュなしで撮影
















秩父 古谷系砂岩




横28×高さ24×奥15.5  12.7㎏




最も粗い質の砂岩









秩父 古谷系砂岩





横23.5×高さ16×奥10  およそ6㎏






















秩父 亀甲石





横16×高さ15×奥22  およそ4.5㎏




















土岐石





横16.5×高さ(台込)8×奥9.5  1362g











秩父 糸掛石





横11×高さ11.5×奥4.5  822g











秩父安谷川 龍眼石





横14×高さ23×奥13.5  およそ4.5g

















高麗川石

(荒川水系)





横8.5×高さ12×奥3.5  432g



紅葉の滝

質はチャートかと思います









荒川梅林石





横17×高さ(台込)18.5×奥6.5  2526g




白の玉を雪にみたて、冬の滝として観賞できます

もう少し雪が多いとよかったですが・・・・










最上川 赤石





横18×高さ14×奥12  2940g




最上川上流白川産


ネットショップ源流さんからいただきました

ジャスパーということでしたが

若干色味が劣るのでチャートなのかもしれません



紅葉の滝(枯滝)に見立てられます









安倍川 紫晃石

(しこうせき)



安倍川(あべかわ)は、静岡県静岡市を流れる安倍川の本流です

長さは53.3kmで、流域のすべてが静岡市内であります

下流部では、藁科川(わらしながわ)と合流し

市街地の西側を流れて駿河湾に注ぎます

伏流水は静岡市の水道水にも使われているということです

なお、「あべがわ」と読むのは誤りなんだそうです



源流地は、大谷嶺・八紘嶺・安倍峠 だといいます

八紘嶺(1918m)は、日本200名山の七面山(1989)と

300名山の山伏(やんぶし・2014m・山伏岳)のとなりの山です

七面山は、日蓮の開いた身延山久遠寺の奥の院的存在の信仰の山で

日蓮の高弟である日朗が開いたといわれています














日本300名山 山伏(やんぶし)岳より富士

右に小さく200名山の愛鷹(あしたか)山





大谷嶺(おおやれい・2000m)の南斜面にある大谷崩れは

1707年(宝永4年)の宝永地震によってできた山体崩壊で

日本三大崩れのひとつとされています





転写







およそ6㎏


この石は、底切りしてあります


静岡市在住のМさんからいただきましたが

コレクション整理で手放しました


Мさんは、水石趣味をお持ちで

なかでもとくに紫晃石が好きだといいます


また30秒で、安倍川に出られる場所にお住まいとのことです



そんなМさんが

「この石は、紫晃石の最高質の母岩です」

というのです


安倍川の紫晃石の滝石と言えば

滝石のブランドとして水石界に名を轟かせています


基本、私は、底切り石は買いませんが

(希少石の場合、底直しなら買います)


「熱狂的に収集されている紫晃石とはどんな質なのだろうか?」

「なぜに安倍川の紫晃石がブランド石になりえたのだろうか?」

を知るにはいいチャンスと思って購入しました




それまでは

「紫晃石は、京都の紫貴船石のように紫一色で

そんなには硬質ではないだろう」

と信じていました


しかし、この石をみるにあたり

質は、硬質で重く

色は、紫というより、黒に近い青黒に、赤茶が混じっている

光の加減によってはなんとなく紫にみえる

という事実を知るにいたったわけです


最高質の紫晃石になると

さすがに味わいのある色味です








安倍川 紫晃石





横21×高さ10×奥14  およそ3㎏




















この石も、Мさんからいただきました

底も自然です



紫晃石には、赤紫晃と青紫晃があって

この石のように、両者が合わさったものは

非常に珍しいとのことでした


寝かせて、渓流の滝として観賞できますし

立てても面白い景色です


青が爽やかで夏の滝でしょうか・・・










新緑









渓流









紅葉









雪景色









安倍川 紫晃石





横15×高さ9.5×奥9.5  1469g














フラッシュありで撮影








この石も、Мさんからいただきました

青紫晃石です


小ぶりかつ底直しですが、景がよいのと

紫晃石特有の滝が素晴らしいです


この網目というか

チェーン状というか

モザイク的にもみえる模様が、滝の流れを表現する

そこに、紫晃の滝の真骨頂があるわけです










安倍川 紫晃石





横17×高さ8×奥12  2075g

















この石も、Мさんからいただきました

底も自然です


これだけ、石英が広く入る紫晃石も珍しいそうです


紫晃ならではの滝のモザイク模様がみごとで

これぞ紫晃石という石です










安倍川 紫晃石





横24×高さ23×奥14.5  およそ11.5㎏














この石も、Мさんさんからいただきました

青紫晃石です


水の流れが複雑で

母岩に変化があって、飽きの来ない石です



大きさもあり、これぞ青紫晃という石です









安倍川 紫晃石





横30×高さ17.5×奥17  13㎏弱

















この石も、Мさんからいただきました


質のよい赤の紫晃石です

滝の流れが上品で

私の所有する紫晃石の滝では一番のお気に入りです










安倍川 紫晃石?





横24×高さ17×奥17  およそ8㎏










フラッシュありで撮影







静岡骨董舘というショップから

ヤフオクを通していただきました


加茂の紫貴船とのことでしたが

滝の網の目模様は

紫晃石特有のものです


母岩は、やや青紫晃に近い

赤紫晃といったところでしょうか・・・




底に直しの跡があるとのことでしたが

確認できません





それと

文化圏による
加工に対する意識の違い


で、このように↓書きました



北海道では

「潤石」という習慣があり

神居古潭石や幸太郎石に

機械油を塗ったり、ロウ引きしたりすることが

ふつうに行われているようです



白山紋石庵のご主人 山下さんのご友人が

3度、凡石さんのところに遊びに行かれ

石を買ってきたことがあったそうです


そのさい、凡石さんは

石にツヤを出すため

油絵で使うペンチングオイルを塗っている

と言っていたそうです


ぜんぶの石がそうではないでしょうが

石質の劣るものの大半はそうしていたようです


(中略)



正直、私の所有する古潭や幸太郎、トマムや千軒のなかにも

もしかしたらペンチングオイルのような

落とせないワックスが塗られていることを

怪しまざるを得ないものはいくつかあります


「もしかしたら」と表現したのは

薄く塗られているようなので、なんとも微妙なんです




この石も、そうしたツヤ出しが

石全体に塗ってありました


観賞に問題ない程度のレベルではなく

誰がみても明らかに判るレベルです


紙やすりと鉄ブラシで

丹念に落しました



もともと、石質がいい石なので

なぜ、ツヤ出しなどを塗ったのか

不思議です


景からいっても名石クラスです




静岡骨董舘の担当者によると

「前所有者より、購入したままで出品している」

とのことで

静岡骨董舘の方が、ツヤ出しを塗ったわけではないようです


ちなみに一緒に購入した

加茂川石も一部、塗られていました



これからは、ツヤ出しについて

ちゃんと明記して

出品すべきであることを伝えておきました



ヤフオクの水石の出品数からいっても

静岡骨董舘さんは、骨董品のかたわら

ついでに水石も扱っている

というレベルではなく

かなり積極的に水石を扱っていることはあきらかなので

もう少し知識をもって

商売してもらいたいところです










安倍川 紫晃石?





横25×高さ16×奥21  およそ8..8㎏







背面





底面





静岡骨董舘というショップから

ヤフオクを通していただきました


加茂の紫貴船とのことでしたが

たぶん、この石も、紫晃石ではないかと思われます









安倍川 紫晃石?





横22.5×高さ14.5×奥17  およそ6.7㎏



















静岡骨董舘というショップから

ヤフオクを通していただきました


加茂の紫貴船とのことでしたが

たぶん、この石も、紫晃石ではないかと思われます









大武川・釜無川石



大武(おうむ)川の滝石は

安倍川の紫晃石ほど知られてはいませんが

それでも紫晃石に次ぐ、滝石ブランドと

言えるかと思います




大武川(おうむがわ)について

ネットで調べてもあまり記事がありませんが


釜無川の一大支流であること


南アルプスの名峰 甲斐駒ヶ岳(2967m・日本100名山)

を源流と、その麓を流れること


また

武川村→ 大武川本流の上流(林道終点)→

仙水峠(甲斐駒ヶ岳の登山口)への道が、かつてはあったようで

仙水往還と呼ばれていたこと

が分かりました









長坂牛池より 甲斐駒ヶ岳  転写






花崗岩の美しい 甲斐駒ヶ岳と摩利支天(手前右)  転写






南アルプス 仙丈岳(3033m・日本100名山)

から見た甲斐駒ヶ岳






100名山 南アルプス 甲斐駒ヶ岳にて

富士と、手前に100名山 鳳凰三山(左から地蔵、観音、薬師岳)






日本200名山 南アルプス 鋸(のこぎり)岳より

100名山 甲斐駒ヶ岳




大武川の渓谷


 



          



以上の滝の写真は

丹沢の滝のページへようこそ!! さん

http://park7.wakwak.com/~zephyrus/index.htm

からの転写です







わらじの仲間 山行ブログ さんの

甲斐駒 大武川本流より  転写

http://warajinonakama.blog.fc2.com/blog-entry-316.html


花崗岩を穿つ水の色は只只美しい

と書かれています





釜無川については

富士川上流部の通称名で

甲斐駒ヶ岳から鋸岳(2685m・200名山)に至る北斜面に源を発し

長野県と山梨県境を北に流下、八ヶ岳(2899m・100名山)からの

立場(たてば)川と合流して南東に流れを変え

塩川、御勅使(みだい)川をあわせ南流

甲府盆地の西部を流下

笛吹川(ふえふきがわ)と合流し富士川となる

とあり



また、日本三大急流の上流部にあたり

古来、荒れ川として、支流の御勅使川とともに

甲府盆地の治水の要の一つとなっていた

とありました


〔 日本三大急流は、富士川(長野県・山梨県・静岡県)

球磨川(熊本県) ・ 最上川(山形県) 〕





なお、笛吹川は、奥秩父連峰の

甲武信ヶ岳(100名山・2475m)・国師ヶ岳に源を発する東沢渓谷と

国師ヶ岳・奥千丈岳に源を発する西沢渓谷を上流部に持ち

甲州市を下り、甲府盆地の南東を潤し

南巨摩郡富士川町で富士川(釜無川)に合流する

とあります











富士川については、与十郎石 を参照してください







横14.5×高さ(台込)14.5×奥9  2218g






























長野の月水苑の月水さんからいただきました


母岩のやや緑がかった青が美しい石です









揖斐川石





横13×高さ(台込)18×奥13  およそ3㎏




















フラッシュありで撮影




フラッシュありで撮影









矢掛石

(岡山県)





横23×高さ(台込)30×奥12.5  およそ6.5㎏










滝の色は、真っ白ではありませんが

肌がめちゃくちゃいいです

質もキンキンです










天竜川石





横15×高さ16×奥10.5  2842g







新緑の滝









藤枝縮緬石

(ふじえだちりめんせき)





横45×高さ(台込)31×奥30  およそ28㎏











底も自然




以下、フラッシュありで撮影























藤枝縮緬石は

ふつう硬さがないので、評価はもう一つのようです


しかしこの石はなかなか硬質で

キンキンとまではいきませんが

叩くと乾いた音を発します




私に石を最初に教えてくれた師匠は

秩父の沢(荒川水系)を全て登り、滝の写真集を出しています


ひと口に秩父の沢といっても1500もあり

おおざっぱに1週間に1つ登っても30年かかることになります



この石はそんな師匠が

神岡銘石店さん(埼玉県)から譲ってもらったもので

そのとき、一級品の菊花石2つと交換したといいます

〔神岡さんは、日本屈指、有名な水石業者さんでしたが、現在はご高齢です〕




水石としては大振りですが

和室に1石置くと、雰囲気ががらりと変わります


質素な和室が、天皇陛下をお迎えしても

恥ずかしくないものと変わるほどの名石と言えます









広島県三段峡の三段の滝






鬼怒沼山(鬼怒川の源流)登山道より見るオロオソロシの滝







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