糸掛石 (いとかけいし) 糸巻石(いとまきいし)ともいいます 基本的に軟らかい質、もろい質の石は水石に向きませんが 例外的に竜眼と糸掛石は その独特の風合いから水石として用いられてきました とはいえ、水石の中心は、硬質の黒や蒼黒の川ずれ石であり 山石と言えば、硬質石灰系の石(古谷や静岳)で 竜眼と糸掛石は、おまけのような存在でしかありません 逆におまけとして1つ、2つ持つなら 特別いいモノを持ちたいというのが心情ですよね 水石としては、京都加茂川七石の賎機(しずはた)の糸掛石が よく知られていますが 秩父には、質・形ともに賎機など比ではない糸掛石が産出します 糸掛石は、秩父のところどころで産出されていましたが 多くは庭で楽しむようなレベルのものです ところが私の知り合いが発見したものは 2種類の質の石がまじり、景に勝れるものです 評価はともかく石自体の貴重さからいうと 特別な糸掛石は、特別な真黒石も比ではないくらい希少です 以下の写真の石は、全て私か 私に最初に石を教えてくださったHさんの自採石で 秩父の芦ヶ久保のある山中で拾ったものです 業者から入手したものはなく、全て底切りしていません クリックすると写真が拡大表示されます 横16.5×高さ14.5×奥10 およそ3㎏ 裁きの神や仏が住む天上界の山をイメージさせてくれるような石 2種類の全く別の石質の糸掛石が合体しています 上に形のよい山がのっています この糸掛けのとれる谷(秩父の芦ヶ久保あたり)からは 糸掛けと岩が同居する石が拾えました この石は16㎏を超える庭に置くとよいものです (現在は手放しています) 上の3㎏の石は、岩の質まで糸掛けになっているところが面白いし 希少性があります 横13.5×高さ9×奥13 1573g この石も2種類の全く別の石質の糸掛石が合体しています 土坡(どは・平野の意)をもつ糸掛石 糸掛石でこのような なるい山ができたものは みたことないのではないでしょうか・・・ しかも土坡をもちます また奥行きがあるので、そんなに小さくありません 横8×高さ(台込)9.5×奥5.5 316g 茅舎石(くずや)風 横16×高さ10.5×奥7 1277g 茅舎(くずや)風 横11×高さ11.5×奥4.5 822g 横24.5×高さ14.5×奥15 3㎏強 この石は、ムラサキ孔雀石と、糸掛石が同居した とても珍しいものです 竜宮へ向かう亀として観賞できるかな? 抽象石でもよいと思います
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