神居古潭石 〔輝緑・緑泥〕 神居古潭石の緑のものは 輝緑(きりょく)と、緑泥(りょくでい)に分類されます しかし、典型的な輝緑は「本輝緑石」と 別格扱いされていることで分かるように 実際には両者の中間質、中間的色調のものがほとんどで どっちに分類していいか迷うものばかりです 本輝緑石の景のよいものは 本真黒以上に入手困難で、評価がついています クリックすると写真が拡大表示されます 神居古潭石 〔本輝緑〕 横24×高さ(台込)13×奥22 およそ7㎏ ![]() この石は、亡くなられた一選堂(旭川の水石業者)の からいただきました なんでも本場深川の愛石会会長の遺愛石らしく これだけの輝緑(きりょく)の古潭はまず出てこないということでした 確かに輝緑に関しては、これ以上の古潭をおめにかかったことはありません 長さは25cmクラスですが、奥行きも同じくらいあるので 大きさもありのます 双耳峰の名石です 双耳峰は日本100名山の著者 深田久弥も好み 後立山(うしろたてやま)最高峰の鹿島槍ヶ岳をはじめ 谷川岳や雨飾山(あまかざりやま・長野県小谷村と新潟県糸魚川市との県境) を100名に選定しています ![]() 雨飾山 転写 深田はその著書 日本百名山において 【北側から仰いだ雨飾山はよかった。左右に平均の取れた肩を長く張って、その上に 猫の耳のような二つのピークが睦まじげに寄り添って、すっきりと五月の空に立っていた】 と述べています ![]() 白毛門登山道より、左に100名山 谷川岳(左がトマノ耳・右がオキノ耳) 中央に一ノ倉沢、右に一ノ倉岳 一ノ倉沢は多くの岳人の命を奪ってきました。その数ダントツで世界一です エベレスト8000m級の14山の死者の合計が637名なのに対し 一ノ倉沢ルートの死者は805名でギネス記録になっていて 世界のアルピニストから「死の山」と恐れられています ![]() 日本100名山 谷川岳 谷川岳は双耳峰で手前がオキノ耳、奥がトマノ耳(三角点) 深田はその著書 日本百名山において 【上越線の上牧あたりから望むと、遠くに猫の耳を立てたように キチンと二つの耳が並んでいる その形が実にスッキリして清く鋭く この山が昔から奥上州の名山とされたわけも納得される】 と述べています ![]() 日本200名山 北アルプス蓮華岳山頂付近のコマクサ(駒草) コマクサは高山植物の女王とよばれます 山は右から、爺ヶ岳、鹿島槍(100名山)、五竜(100名山) 唐松、白馬(100名山)の後立山連峰 ![]() 北アルプス 爺ヶ岳より、後立山連峰最高峰 100名山 鹿島槍ヶ岳 鹿島槍は、双耳峰が美しく、日本の山岳の人気投票でも つねに五指に入ってくる山です 深田はその著書 日本百名山において 【高い所に立って北アルプス連嶺が見えてくると、まず私の眼の探すのは 双耳峰を持ったこの山である。北槍と南槍の両峰がキッとせり上がっていて その二つをつなぐ、やや傾いだ吊尾根、その品のいい美しさは見倦きることがない】 と述べています 神居古潭石 〔輝緑と緑泥の中間質〕 横16×高さ(台込)10.5×奥11 1422g この石は、私が最初に手に入れた神居古潭石です どちらかというと輝緑に近いです やや青味がかった色調です 横19.5×高さ(台込)12.5×奥12 およそ3㎏ この石も輝緑と緑泥の中間質と言えます 神居古潭石としては珍しく 皺相(しゅんそう)をもちます 札幌愛石会の相談役の野村さんよりいただきました 神居古潭石 〔緑泥〕 横20×高さ(台込)6×奥7.5 906g この石は、小ぶりで 景もさほどのことはありませんが これぞ「緑泥」という質で その意味で緑泥質の手本となる石です 札幌愛石会の相談役の野村さんよりいただきました 横23.5×高さ(台込)10×奥17 およそ4.5㎏ これも緑泥の古潭で カール(氷河によって削られた窪地)をもつ山形石です ![]() 北アルプス 三俣蓮華(みつまたれんげ)岳より日本100名山 黒部五郎岳(左) カールの美しさで知られます 横26.5×高さ(台込)10.5×奥15 およそ4.5㎏ 色の美しい(もちろんオイルはぬってありますが)緑泥の古潭です 景もまぁまぁいいです 札幌愛石会の相談役の野村さんよりいただきました 横27×高さ(台込)9×奥14 2904g この石は、肌が面白いです 札幌愛石会の相談役の野村さんよりいただきました 横23×高さ(台込)8.5×奥12.5 1775g ![]() 転写 東北随一の名峰 鳥海山のような秀麗な山容の石です この石は、神居水石庵の陶山さん(旭川水石会副会長) から入手しました わりと典型的な緑泥の質と言えると思います 陶山さんは、神居水石庵という 神居古潭をはじめとした北海道の石の展示場を営まれていて また、高齢になった地元水石会の会員の石を ヤフオクに出品してあげることなどをしている方です 陶山さん自身も76歳になられています 横20×高さ(台込)13.5×奥11.5 2829g この石は、千軒石の著名なコレクターのセンゲンさんよりいただきました 横32×高さ(台込)12.5×奥17 およそ7㎏ 古い本だと、こうしてフラッシュたいて光らせて写した 古潭の写真がよく載っていますが 実際はここまではすごくはありません この石は、神居水石庵の陶山さん(旭川水石会副会長) から入手した 最高クラスの緑泥の古潭ということです 全国展をはじめとし 展示会に5回くらい出品しているそうです なんといっても、脈というか筋の入り方が素晴らしいです 陶山さんは、神居水石庵という 神居古潭をはじめとした北海道の石の展示場を営まれていて また、高齢になった地元水石会の会員の石を ヤフオクに出品してあげることなどをしている方です 会長の水上さんは、すでに80歳を超え 陶山さんも76歳になられています そのような事情から 石を、これからの人に譲っていこうとお考えで 神居古潭石の名石、秀石が、入手しやすくなっています 神居古潭石 〔硬質緑泥〕 ![]() 北アルプス 三俣蓮華岳より見る 100名山 鷲羽(わしば)岳 横28.5×高さ(台込)11×奥18 およそ5.5㎏ この石は、札幌愛石会の相談役の野村さんよりいただきました 黄緑が混じり、爽やかな色調の石となっています このクラスの硬質の緑泥もなかなか入手は困難と言えます 横16.5×高さ(台込)16×奥11 3㎏強 この石は、緑泥でもわりと硬質で 形はともかく、色と模様が綺麗で、新緑の山を想起させてくれます この石は、神居水石庵の陶山さん(旭川水石会副会長) から入手しました
![]() ![]() |