金山石 北海道の山石・土中石といえば、この金山石と、ポンピラ石が名高いです しかし、ヤフオクをみていても、ポンピラのいいモノはわりと出てきますが 金山石の山水石の良品は、全くと言っていいほど出てきません なお、金山石は、亀甲石も知られていますが 亀甲石の良品のほうはわりとみられます ![]() 金山は、北海道空知郡南富良野町の地区名です クリックすると写真が拡大表示されます 横33.5×高さ24×奥21 およそ13㎏ この石は、長野の月水苑の月水先生が 亡くなられた一選堂(旭川の水石業者)の相内さんから購入したものを 譲りうけたもので 金山としては超一級品です また、古谷石のような皺(しゅん)はみられないものの 山水石としても超一級品と言えましょう ポンピラ石 (誉平石) 誉平(ポンピラ)とは 天塩川の中流にある中川郡中川町の 市街西方にある川の崖からの地名だといいます 現在も、ぽんぴら温泉などに名称の名残があるそうです 小さい崖を意味するアイヌ語の「ポンピラ」からきているそうです ![]() 横15×高さ(台込)18×奥7.5 2901g フラッシュ撮影 横12×高さ15.5×奥10 1813g ポンピラ石の場合、この写真の石ようにワックスを塗ると やや青味がかった色調を示すものもあります これは古谷や静岳、抹香など他の山石にはみられない特質です 川の石を水に濡れたような状態で飾りたいの場合、オイルを塗りますが 同様に泥落としをした山石は、ワックスをかけます かつてはイボタ(イボタロウムシより分泌されるロウ物質を精製したもの) を用いたそうです ワックスは、洗濯用の粉石けんで洗い流し さらに3ヶ月くらい外にほっぽっといて雨にあてればすっかり落ちてしまいます ちなみにワックスをかけるとは 床用の固型ワックス(ホワイト)を石の表面に歯ブラシで薄く塗って たわしでこすり、仕上げで布でこすれば完成です 色々なメーカーのワックスを試した結果 私は、リンネイの乳化性固型ホワイト 白木・白木床専用 というのを使っています 横22×高さ(台込)8.5×奥9.5 1526g この石は、札幌愛石会の相談役の野村さんからいただきました ポンピラ石は、頭が平らなものが多く こうしたモノは珍しいとの話でした 横37×高さ(台込)13×奥15 およそ8㎏ 青みがかった色合いのポンピラ石は ヤフオクでもなかなか出てきません とくに大きなものは、まず出ないと言えます ずっと待っていてやっと出ました 青のポンピラは、より硬質で重いです フラッシュなしで撮影したほうが シャープに写せ、凹凸などもはっきりと撮れます ところが青が強く出てしまう石が多いのです この石なんかがその典型と言えます そこで画像を修正し、青を抜きます しかしそれにも限界があります この写真は青を15もマイナスしています これ以上、抜くと、緑が強く出て 今度は緑を抜くとまったく変な色になるという具合なことにわけです なので実際よりやや青が強い写真とはなっています とはいえ この石は、ワックスをぬらずともこれだけ青いわけです 豊似石 豊似石は、金山とポンピラが硬質石灰なのに対し 石質が、鳥取の佐治川石に似ています しかし、佐治川が凝灰岩の変成したものに対して 豊似石は、硬質の砂岩らしいです 北海道の豊似山地で産出します アイヌ語で「土(食用土)」を表す「トイ」に 由来する地名が由来と考えられていて トヨニとは、土のある場所を意味するようです ![]() えりも町の豊似岳(日高山脈主稜線上の最南に位置する)や 豊似湖(上空からみるとハート型)にその名がみられます ![]() 豊似湖 豊似石は、北海道では愛好家が多い石のようですが 奇岩の景なので、私の好みでなく熱心に収集することはありませんでした ただ1つ、2つはないと・・・とということで入手したものです 横19×高さ(台込)15.5×奥8.5 1314g この石は頂上の天場に、茅舎石(くずやいし・家の形を表す石)がのっかっています このような石は、岩上(がんじょう)茅舎と呼ばれます なお台座の一部(右)が破損して直してあります また、このように台座に彫刻を加えると 石が主役なのに台座が目立ち 石が死んでしまうので、私は好きではありません 横22.5×高さ(台込)18×奥7 2043g 横31.5×高さ(台込)19×奥14.5 およそ6㎏ なかなかの景です また、豊似にしては 少し川ズレしているようにもみうけられることから 佐治川石と称しても通ると思われます 茨城県結城市の水石業者 株木さんよりいただきました
![]() ![]() |