「山水石美術館」 全国の水石・美石を紹介 糸魚川の翡翠(圧砕翡翠・海翡翠)


圧砕翡翠




圧砕翡翠は、葡萄状翡翠なとどとも呼ばれます

ヒスイの岩塊状の原石が地殻変動によって破砕され

隙間に角閃石の仲間が侵入し、再結晶化したもののようです






横19.5×高さ8.5×奥10.5  2302g










自然か、バレルをかけてあるとしても軽くでしょう











横6×高さ9×奥1.5  186g




水色の翡翠の部分はよく透過します

バレル研磨











横8×高さ11.5×奥7  645g

バレル研磨











横8.5×高さ12×奥4  507g




透明度の高い石です

バレル研磨










横45×高さ24.5×奥3.5  9㎏











この石は、私の最初の石の師匠から入手しました


師匠は、秩父の寄居の人で

水石を趣味としていたのですが、のちに鉱物に移り

日本で有数の鉱物収集家になっています


そうして収集した鉱物を

関東各地のミルラルショーに出品していて


日本の鉱物を専門に扱う人が少ないこともあって

関西のミネラルショーからも引き合いがあるようです


また長瀞博物館(埼玉県立自然博物館)の依頼をうけて

水晶展をしたりもしています


75歳を超えた現在でも、しょっちゅう山に入る

超人的な身体の持ち主ですが

さすがに昔ほどではなく

近年は、翡翠の勾玉をつくることに熱をいれているようです


そんな関係もあり、月に2度は糸魚川に仕入れに行くとのことです










銘 「冬の雨飾山」




50×33×10.5  およそ30㎏













銘などほとんどつけない緋山が、ついつい銘をつけたくなるくらい

抜群の景色を誇る圧砕の翡翠です



雨飾山(あまかざりやま)は、長野県小谷村と新潟県糸魚川市との県境にある

標高1,963.2 mの山で、日本100名山です

山容は、猫の耳に例えられる双耳峰が美しいことで知られます



双耳峰は日本100名山の著者および選定者の 深田久弥が好み

後立山(うしろたてやま)最高峰の鹿島槍ヶ岳をはじめ

谷川岳や雨飾山を100名に選定しています






雨飾山  転写


深田はその著書 日本百名山において

【北側から仰いだ雨飾山はよかった。左右に平均の取れた肩を長く張って、その上に

猫の耳のような二つのピークが睦まじげに寄り添って、すっきりと五月の空に立っていた】

と述べています




以下は裏側ですが

裏にするのはおしいくらい、表に遜色ないです













この石は、私の最初の石の師匠から入手しました


こうした景色のよい翡翠というのは、まず入手不可能です

というのも 翡翠鑑賞においては

緑が多いとか、アップルグリーンが入るとか

宝石質であるとか、透過するしないなどが重視され

景色を見るという文化がほとんどないからです


翡翠屋さんが、景色を見るという感覚に乏しいので

質のよい石はあっも、景色のよい石はなかなかないのです



緋山の最初の師匠は、水石家あがりです

水石も中途半端でなく、かなりやった人です


今は、翡翠を商売にしていますが

「商売抜きで、一番好きな石は?」と聞くと

「分野としては色々あるけれど

三田川石(秩父の古谷石)、天然のサバや牙の菊花石かな」

と答える人です


そうした人のところだから

こうした雪景色のような素敵な石があったわけです











31.5×18.5×4  3663g




この石は、圧搾系の翡翠に

紫が混じる珍しい石です


写真では分かりにくいですが

キラキラした結晶もみられます



七里さんに、磨きと台座を作ってもらいます



一番最初の石の師匠より入手しました

下の石と同質の石(おそらく20㎏くらい)を切ったそうです




水に濡れた状態


この質の石(圧砕に紫が入るタイプ)は

師匠もこれまで2石しかみたことない

ということでした




七里さんによる磨きと台座が完成


七里さんのインスタから


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台座は、世界三大銘木 ブラックウォールナット






横31.5×高さ(台込)17×奥4  3623g

















海翡翠




海翡翠は、川から海に入った翡翠が波で海岸にもどされたものです


基本、自然のままで観賞します


海の翡翠の魅力はなんといっても

味の素をふりかけたような結晶が、キラキラ輝くのが確認できるからです



糸魚川市の海岸から、富山県の朝日町にかけての海岸で採取できます



新潟県糸魚川市の海岸は、大和川海岸、ヒスイ海岸、親不知海岸

市振海岸と続きます



富山県朝日町の宮崎海岸や境海岸も、通称ヒスイ海岸と呼ばれています












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横10×高さ.5×奥4.5  515g




結晶キラキラの翡翠です













横15×高さ11×奥8  2153g




おそらくかるくバレルをかけてあると思います





一見、透過しなそうですがちゃんと透過します












横16×高さ8×奥4.5  943g




緑点は少ないですが、地がペパーミントグリーンで

爽やかな感じを与える翡翠です

透過もあります。市振海岸産












横9×高さ9.5×奥4  549g




宮崎海岸産











横9×高さ2.5×奥7  293g

宮崎海岸産










横5.5×高さ8.5×奥4.5  286g




宮崎海岸産










横10.5×高さ4×奥8.5  624g




写真ではわかりにくいですが

裏側は少しキラキラしています

富山県ヒスイ海岸産












横6×高さ10.5×奥4  227g


若干青味を帯びた白の翡翠です











横8.5×高さ4×奥4.5  300g


美しい白翡翠。宮崎海岸産











横12×高さ4×奥6.5  694g













小品だが結晶の美しい翡翠です




横7.5×高さ2×奥4.5  106g











横7×高さ9.5×奥4.5  501g




全面に薄っすら緑の入った感じの翡翠です

わりと透明感があります






結晶も確認できます

宮崎海岸産







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