緋山酔恭「山水石美術館」 日本の美がここにある!! 全国の水石・美石を紹介


鉱物趣味から

水石の未来を考える




鉱物趣味の場合

ガマが開かないと採集できないので

山で「脈」(水晶の場合、石英の層がこれにあたる)を探し

ガマみつける(花崗岩の中にできた空洞)わけです



わたしの知り合いに、日本有数の鉱物収集家がいますが

九州なんかは火山灰が1mも積もっていて

脈が表に出ていないので

まずはこの火山灰の泥を除き

さらに2m掘る

という作業を20日間続け


ようやくガマを見つけて

水晶を出したといいます



ガマが開くと、リック3つ分とか持ち帰ることができるそうですが

ガマ開けというのは、かくも大変な作業のため


ほとんどの収集家は、一生に一回も

大きなガマを開けることなどできないといいます




1人で収集に行き、ガマをみつければ

当然、そのガマの中の石は、全て自分のもので

ひとりじめできます


しかし3人で組んで行けば

ガマのみつかる確率も高まりますし

仕事が3倍できます



また、私の知り合いの場合

あまり一人、欲をかくといいことないし

仲間がいると楽しいから

ということから、仲間とも収集にいきます




3人で組んで行った場合

収集した石は、3人で山分けにします


このとき、石に順位をつけます

そして、じゃんけんをします



じゃんけんをして

全員に勝ったものが1番よい石を

つぎに勝ったものが2番目によい石を

負けてしまったものは3番目によい石を

得ることになります



しかし、全員に負けてしまったものは、4番目によい石を

2番目によい石を手にしたものは、5番目によい石を


全員に勝って一番よい石を手にしたものは

つぎは6番目の石をもらう


と決められているので

だいたい公平に分配されるそうです



とはいえ、誰しも一番よい石が欲しいので

じゃんけんも必死らしいです(笑)



さて、このようなことが可能なのは

鉱物の場合、はっきりと優劣がつけられる

からです


その他の鉱物  水晶  参照










これに対し、水石という世界は

≪個人の好み≫というのが

大きく関係してきます


山形石が好きな人もいれば

茅舎石(くずやいし)を好む者もいます


また、山形でも、おだやかな山が好きな人がいれば

剣が立ち並ぶような連山を好む者もいます



さらに水石の場合

極端に言えば

グレた石(0)か

秀石(100)かという世界であり


鉱物収集ような分配は

ナンセンスでしょう




じつはこの

グレた石(0)か、秀石(100)かという思考が

水石趣味の人口を増やす上で

とても大きな壁になっています





鉱物、パワーストーンの人気がどれくらいすごいかと言いますと

池袋のミネラルショーには300近い業者が出店し

〔日本鉱物を専門に扱うのは15人ほど〕

5日間で3万5千人が集まると言います


これほど大規模でなくとも、毎月、全国のあちこちで

ミネラルショーが開催されているのです



鉱物趣味は

マメ石から価値をもち

数百円のものから売買の対象になっています


このため

その人の収入、また住宅事情に合わせて

誰でも楽しめるわけです

年齢や男女を問わずに誰でも楽しめるのです






このように鉱物趣味の楽しみ方が

1~100まであるのに対し


水石の場合、極端に言えば

グレた石(0)か

秀石(100)かの世界です



グレた石(0)か

秀石(100)かの判断の上に

成り立つ世界です




水石という文化を広めていくとしたら

まず、ここに難しさがあるのです






また、華道や茶道

あるいは、絵画や陶芸などの教室は

価値を創造する方法を教えることで

成り立っています


絵画教室なら

生徒は、絵を描くことが上達し

素敵な絵を、自分で書くことができるようになります



しかし、水石の場合

川に石拾いに行ってもグレた石しか拾えない


こんなことが3回も続けば

現代の若者は、やめてしまうでしょう



一生一石

(本当に気に入った石には一生に一石しか出会えない)

なんていう言葉さえあるくらいで


川に石拾いに行っても

秀石など簡単に見つかるものではなく

価値が創造できないからです





つまり

グレた石(0)か

秀石(100)かという世界であるので


価値を創造するのがとても困難であり


教室も成り立たない


ここにも水石文化が広まらない原因があるのです






加えて

鉱物の場合、石の評価について

はっきりと優劣がつけられるのに対し


水石の場合、個人の好みというのが

大きく関係してくる世界です


そのうえ

グレた石(0)か

秀石(100)かの判断の上に

成り立つ世界です


このため

水石の収集家というのは、個性的な人

悪く言えば 癖のある人

付き合いづらい人

めんどくさい人が多いのです


かくいう私自身がそうですから(笑)



このため、水石会で

みんな仲良くやっているかと思えば

会長と副会長が仲が悪かったり

誰々と誰々が仲が悪るいなんてことがザラにあるわけです




こうしたことも

一般の人を遠ざける要因になっている

と言えます










これまで水石界をけん引してきた

大先生が言うには

≪水石道を極めることが

人間道を極めることである≫

なんて話ですが


むしろ水石道に熱心な人ほど

クセが強く、めんどくさい場合が多い

というのが実情です(笑)





「誰々さんは、めんどくさい人だけと

人間それぞれで

個性があるから面白いんだよ」

と考えられる感覚

誰々さんの世界を尊重できる感覚



そして

「自分自身、めんどくさい人間だからね」

という自覚



こうしたバランス感覚をもてる人が多くならないと

なかなか、水石文化を復興させ

浸透させていくことは難しいかもしれません






とはいえ


水石の具える美

また、表現する美


すなわち

侘び寂、山水、雪月花(四季)

あるいは

花鳥風月


といったところは

とても鉱物の及ぶところの世界ではありません





また、良石はとうに拾い尽くされ

川に探石にいっても

なかなか手には入りませんが


その分、ヤフオクなど

昔とは違った入手経路が確立されています





私自身は

水石というものは

門戸が狭く、敷居が高いものの


その本質を知る機会さえ与えていけば

必ず

復興、発展していくはずだ

と感じていて


このサイトもそのきっかけの1つになれば

と思っております











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