緋山酔恭「山水石美術館」 日本の美がここにある!! 全国の水石・美石を紹介


美石について




観賞石を分類すると

庭石、水石、美石、鉱物、化石、作り石、パワーストーン、宝石

などと分類できます



このうち私が興味を持っているものは、水石と美石です



たいがい石を好きになる人は

外国産の「水晶」や「瑪瑙」といったモノから始まります




そこからいわゆる「黒モノ」

(玄人モノという意味で「玄モノ」と書くのかもしれません)

と呼ばれる「水石」に移る人は


「水石」という存在を知ったとき


「水晶」や「瑪瑙」のガラス質の透明さに

≪安っぽさ≫を感じて移行するのです





水石家の好む「美石」もあります

その代表格が、菊花石や佐渡の赤石(ジャスパー)です

菊花石は、とても日本的な図柄であり

佐渡の赤石は有色なので≪安っぽさ≫を感じさせません

また紅葉の山を想起させます





私も「水晶」や「瑪瑙」から入り

それらから離れて

「水石」に移行しました



ところが「美石」にもどったのです

それはなぜか?

そこに日本的な「美」を見出したからなのです





最初は佐渡の錦紅石や加賀瑪瑙あたりから始まり

全国レベルで戦える美石のほとんどは

収集できたかと思います





日本的な「美」とは

例えば、加賀瑪瑙を例にあげますと

水晶や瑪瑙部分だけでなく

「母岩」がそこに加わって

はじめて「美」を表現しうるわけです







加賀瑪瑙 五色









加賀瑪瑙 水晶入り






日本の自然のモノというのは

鳥でもスズメに象徴されるように派手さがありません


佐渡の黄玉なども「イエロー」でなく

「からし色」だったりするわけです


侘び寂に通じていると言いましょうか

とても不思議ですよね






佐渡の黄玉 油腐石(小倉石)







私の看板石となっている

「羽茂五色」も

藤色、桃色、赤や黄色が混じり

華やかではあっても派手さが抑えられ

上品で「雅さ」を感じさせてくれます





これに対し

「鉱物収集」というのは

水晶の結晶や金属的要素の強いものを好みます

美しいことと希少性だけを基準としています



また、サンプル程度の小さな石をルーペで

観賞するのも好きなようですが


ルーペ観賞に関しては

私には、申訳ないのですが

なにがいいのか理解できません




しかし、鉱物、パワーストーンの

人気がどれくらいすごいかと言いますと

池袋のミネラルショーには300近い業者が出店し〔

日本鉱物を専門に扱うのは15人ほど〕

5日間で3万5千人が集まると言います


これほど大規模でなくとも、毎月、全国のあちこちで

ミネラルショーが開催されているわけです






そこで

国産であること

日本的な色彩であること

の2つを、私の中では

「美石」の定義し

収集をしてきた次第です



つまり私のいう美石の「美」は

日本の美ということになります




 
 
多摩菊花石
 

裏  紅富士 曇までついている









人類のジュエリーの歴史は

お守りから始まったとされます

初めは、動物の牙や貝などを身に付けることが多かったといいます


のちに永遠性への憧れから、宝石を身につけるようになったといいます



ダイヤモンドは15世紀頃まで男性のもので

騎士が戦のお守りとして身に付けて

女性が持つ事は禁じられていたそうです



その後、王権が誕生すると、王の権力の象徴となりました

王が、星空を思わせる王冠やティアラを頭上にいただき

またネックレスを身に付けるようになります




このようなジュエリーがいつしか女性の価値を高めるものとなり

中世ヨーロッパでは、夜会を彩る女性たちのものとなります


ルイ14世とフランス宮廷の時代には

夜会の蝋燭の光が

ダイヤモンドの研磨面に反射したときの輝きが

追求されるようになったと言います





もともと人類の歴史をみると、共同体で女性を所有していて

決められた仕事をなした男性には平等に性が分配されてきました

子供も誰の子というよりも、共同体みんなの子供として育てられました



こうした部族社会が崩壊すると

女性は、性の供給を制限することにより

いかにも「女性の性は価値が高い」という幻想をつくりあげて

力のある男性に庇護を求めていったわけです


貴族の女性たちは、高額な装飾品をつきづに男性に要求し

貢がせて、贅沢な生活をしました

その結果、フランス革命をまねき

東欧諸国では共産革命をまねいたわけです




美しい花も、美しい女性も

そして自分にも限りがあります

そんな人間が、不変的な美しさをもつ石に憧れを抱く

というのは本能なのかもしれませんね






最後に、長野の月水苑の

月水先生の言葉を

紹介させていただきます



天下の覇権を競う原資、、、、資源の元になるのは、・・・・・石

人類は石に始まり、石によって躓いた


石器、金鉱石、化石燃料、ウランやラジウムによる原子力。。。


今では、石がつまずきの種となって地を汚している

日本は、そのスケープゴート(贖罪の羊)とされたではないか…

(広島と長崎の原子爆弾)


最期に人の進み行く道を照らし正せるものは、、、、

エネルギー問題を解決するものでなくてはならない

石に始まり石の躓き、石によって人類は解放の道を進み始める


それは人類歴史の新たなる開闢(かいびゅく)であるといえよう






日本100名山 南アルプス 聖岳 より







加賀瑪瑙 





色彩石の見方 について

錦紅石 に記載しました








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