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天覧の菊花石 三蓋松



菊花石専門業者の杉山さんのお話です







写真の石は三蓋松(さんがいのまつ)と申しまして

勿論、天覧の石です


昭和の初めに、白木氏が山を買われて

菊花石を発見しましたが、最初のころの石です


昭和天皇が、岐阜でお泊まりの万松館より見学来られています








石神さん (現在唯一、菊花石の採掘、競り市をなさっている方) が

白木山 (菊花石の出る山) を買われても


天然記念物指定場所は、白木さんの持山のままでしたが

そこも結局、石神さんが買われ


そして最後に、三蓋松を手放された (石神さんに売った) そうです



白木家、最初で (菊花石採掘当初の石)

最後の (最後の最後に手放した) 最高峰の菊花石です



交渉にいってまいりましたが

どれだけ聞いても金額は言われませんでした



それでも、僕のように、きちっと見せて頂いたのは3人目でした


三蓋松は、僕には分不相応と思いました

白木山の持ち主が、代々売ることなく、受け継ぐべき石と感じました







なお、根尾谷の菊花石は8割が赤倉山

2割が白木山(初鹿谷)から産出したといいます


現在、赤倉での採掘は終了していて、白木も微量です


白木産は名品が多く、白木を専門とする収集家もいたようです 





余談ですが

≪三蓋松≫の「蓋」とは、なんでしょう

漢字のそのまま意味は、フタですが

仏教の「傘蓋」や「天蓋」に関係すると思われます



真理(法)をよりどころにしなさいというのが

釈迦の遺言なので

仏教では当初、釈迦の図像や彫刻はつくられず


「菩提樹」 (釈迦の悟りを表現)


「法輪」 〔武器のチャクラ(輪)が象徴化されたもので

釈迦の説法が衆生の迷いを破り

車輪を転がすように人から人へと伝わってゆくことを表現〕


「ストゥーパ」 (仏塔)


「足裏」 〔仏が備えている32の勝れた身体的特質である三十二相に

足裏は全体が地についてすきまがなく(扁平足)

両方の足裏には、千本の矢が放射状に組み合わさった形の

千輻輪(せんぷくりん)の肉紋が二輪ある(足下二輪相)とされる〕



「傘蓋」 (さんがい・行道のとき導師にさしかける傘)


「金剛座」 (獅子座。釈迦の座す台座)


などによって、釈迦を象徴的にあらわしていたされます


また、「天蓋」は、 仏像が座している上にかざされる笠状の仏具です




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