ラベンダー翡翠 ヤフオクで、ジャスパーなどの色石を落札すると 手もとに届いてがっかりすることが少なからずあります 写真では、鮮やかな赤に写されていたものが 実際は「茶赤」だったり・・・ 実に多いです 「この程度は仕方ないな」という場合もありますが 全く色が違ったり 茶赤であるのに「色が鮮やか」などと説明文で書かれているものは、返品します 多くの人が泣き寝入りするからこういうひとが平気で 画像詐欺をするわけです 返品不可などとふざけたことを書いていても 詐欺は詐欺!! こっちは買い専門なので、悪い評価 関係ありませんし・・・ さらに翡翠は、色石どころではありません 大半が画像より、ずっと劣るものがきます 業者から買っても、個人から買ってもです その翡翠のなかでも、ラベンダー翡翠はとくにひどく そもそもヨシオのラベンダー自体それほどの石ではないのは 認識していますが 「昭和初期採取」「博物館級」「別格」「最高級」 「全面にラベンダーがびっしり」などといった宣伝文句を信じて 即決で落すと・・・ 「またかぁ」となるわけです これまでに2度、7万く゜らいで即決で落したモノを 返品しています 写真で実物どうりの色を出すことは不可能ですが ならぱ「写真では鮮やかな赤ですが、実際は茶色がかっています」 といったように なぜ書かないのか? なぜ「全面びっしりのラベンダー」などと嘘を書くのか? 困ったものです 相手の言い訳は決まって 「私は素人で、デジカメで撮ったままの写真を載せただけ」 「加工は一切してません」です 逆ですよ 「実物に近づけるための加工をしろよ」って(笑) 水石ならともかく 色彩を楽しむ石で 色が全く違えば、詐欺でしょ それを 「パソコンによっては、画像と実物の色が異なって見える場合がある」 「ノークレーム・ノーリターン」 と書いてあるから で通そうとする 自分の悪徳に気づけよ って話です そんなことで、翡翠のいいモノを入手するには 実物をみてから入金OKの業者さんと お付き合いすることが、ベストと言えます あるとき、私のお付き合いのある業者さんに 「今、ヤフオクに昭和初期採取のラベンダー翡翠とうたって200万で出ているよね」 なんて話をすると 「私もその石は見た。あれはミャンマー産じゃないかと思うよ」 と返ってくるわけです 大きな石でさえこうなのです 勾玉のようなマメ石が、糸魚川産なんてわかるわけないんです(笑) 糸魚川産と言われれば信じるしかないわけです 翡翠とは、それほどいいかげんな石なので そんな高額なものは買わず、「お遊び」で楽しむべき石だと思います さて、糸魚川のラベンダー翡翠といえば ヨシオ沢のものが有名ですが ヨシオのラベンダーというのは 硬度が高いなので石質はいいですが 地が灰色っぱいので それほどキレイな石ではありません 逆にそのようなものは糸魚川産と信じるに足ります ヨシオ沢の他に、青海川(おうみがわ)でも採取できます 青海のものは、地が白く、ラベも濃く 比較的ヨシオのものよりもキレイです この他、海に流れ込んだ海翡翠として採取できます とりわけ透明度が高く、宝石質のものは 「妖精ラベンダー」と呼ばれています クリックすると写真が拡大表示されます 横10.5×高さ9.5×奥8.5 1964g この石は、青海川産のラペンタ―翡翠で かるくバレル研磨してあるそうです 写真で青く見える部分は、実際にはもっと紫(ラベンダー色)です ヒスイのお店 Kiyo Shop の川口清志さんより10万で購入 このクラス、この大きさでは安いです この紫が実物に近いです カメラの色彩調整で ラベンダーの色にあわせると 白が黄色っぽくなってしまいます 横24×高さ(台込)16×奥12.5 およそ5㎏ 裏面の方が色がよく(濃く)でています 写真で青く見える部分は、実際にはもっと紫(ラベンダー色)です カメラの色彩調整で ラベンダーの色にあわせると 母岩が黄色っぽくなってしまいます この石は、ヨシオ沢のラベンダー翡翠の磨き石で 全面にラベンダーがみられます 糸魚川翡翠工房こたき さんより10万で購入しました 当時、全面にラベがみられ 観賞石の大きさのものは、こたきさんにもこの1つしかなく 16万だか言われたのを値切って買いました ヨシオ沢は小滝川上流にあります 横5.5×高さ6.5×奥2 153g 典型的なヨシオ沢のラベンダー翡翠の小品 横8.5×高さ10.5×奥2 418g 宝石質のラベンダー翡翠で 昭和初期に採取された天然ラベンダー翡翠として購入しました 保証書つきですが、保証書というのは着色していない天然の硬質翡翠(ジェダイト) を証明するもので、糸魚川産の証明にはなりません 信じるしかないというところがありますね ちなみにこうした透過がよい宝石質のラベンダーは 「妖精ラベンダー」と呼ばれ 宮崎海岸など海岸で採取できますが 糸魚川翡翠工房こたき のご主人 赤羽さんによると 原石地がよくわかっていない とのこと また、「妖精ラベンダー」のほとんどが マメ石なのですが ヒスイのお店 Kiyo Shop の川口清志さんによると 400gくらいのものもあるといいます 果たしてこの石が、昭和初期に採取された 糸魚川産の妖精ラベンダーを研磨したものなのか? ミャンマー産の翡翠なのか? 右の肩の黒い部分の上のほうは実際には茶色で、海焼けにもみえるのですが・・・ 結局、糸魚川産と「信じる者は救われる」と言ったところです(笑) 横7.5×高さ4.5×.5 443g カメラの色彩の赤(黄色)を1つ弱めて(青を1つ強めて)撮影 緑ラベです ヒスイの店 kiyo shop の川口清志さんよりいただきました これくらいなレベルの石の方が 糸魚川のラベンダーらしさがあります 以下、川口さんのネットショップの写真 川口さんの撮影だと、どこを正面として飾ろうかと悩むくらい どの面もあざやかにラベがでていますが 実際には、この写真の方向一択です 翡翠は業者さんばかりでなく、ヤフオクを通して一般の方から購入しても 画像と比べて「よかった」 ということは一度もなかったと言えるほどでした とくに、ラベと青はひどく、どれだけムダにお金を使ったか という感じです たくさん損をして、今になって思うと、翡翠って、色彩を強調して出さないと 売れない石なんじゃないのかな? と思うんですよね だからみんながみんな色彩を誇張した画像を出すわけです ≪翡翠≫という名前から幻想を膨らませてしまいますが 鑑賞石としては (宝飾品は別として) それほどの石ではない気がしています 本石も、飾れる向き(ラベがちゃんと確認でき景色として見れる向き)が 一つあって、「やれやれよかった」という感じです 本来、お客がプチプチと新聞紙を開き、石肌を確認したとき 「やった!! これは綺麗だ」と感動する そうした感動を与えることを喜びとするところに 業者さんとしての矜持ってあると思うのですが・・・・ なお、そんな翡翠の業者さんの中では、川口さんはまだ善良な方で 他と比べるとずっと安くしてくれますし、懇意になれば交換もしてくれます 入コン沢の青翡翠 今や、「ヨシオラベンダー」「金山谷の黒翡翠」「横川コバルト」 と糸魚川ブランド化されたような 糸魚川の翡翠のなかでも とりわけ人気で高価なのが 「入(いり)コンの青翡翠」「コン沢の青翡翠」です かつては青翡翠はそれほど注目されていなかったそうですが その希少性から人気を呼んだようです なお、コン沢以外の青翡翠は、「青翡翠」とヤフオクなんかに出ていて 写真もキレイな群青色(コバルトブルー)でも 実際くると、緑がかった青(コバルトグリーンに近い)ものがくるので 困ったものです 入りコン沢は、小滝川の支流にあたります 横11.5×高さ(台込)3×奥7.5 185g 実物は、地が灰色より白に近いのでもっとキレイです ヒスイのお店 Kiyo Shop の川口清志さんに 山形に仕上げてもらい台入れしてもらって7万です 200gない石がこれだけします(泣) 横8.5×高さ3.5×奥4 147g 入りコン沢の青翡翠の原石 横4.5×高さ(台込)3.2×奥4.5 68g マメ石ですが台座もよく、青の美しい入コンの翡翠です 台座は仮台です 10×6.5×7 509g ヒスイの店 kiyo shop の川口清志さんよりいただきました このコン沢は、大きさが500gを超えるだけでなく景色がいいのと キラキラした結晶が綺麗なので、鑑賞石によいです 石目の入り方がよく、むしろ石目が より景色を引き上げています これでも30以上しましたが、帯状の部分がもっと濃く 茄子紺色になっているものは、ものすごく高いらしいです サルナシの掘り掘り日記 ~越後黄金山の砂金を訪ねて~ http://blog.livedoor.jp/gogomogutan/archives/10536210.html というブログに、このようにあります 【 コン沢では戦後の混乱期に青ヒスイの巨岩が発破で砕かれ いずこかへと運び出されるという出来事が起こりました 小滝のヒスイ峡が国の天然記念物に指定される以前のことで まだ日本全体が敗戦の傷も痛々しく、ヒスイへの関心も低い時代でした 同じ頃、同様の出来事が小滝川でも発生し、貴重な原石が永遠に失われてしまいました 爆破によってコン沢に散らばった大小のヒスイ片はそのまま忘れ去られていましたが 2000年代になって文献などで紹介されると、珍しい青色ヒスイは注目を浴びることとなりました コン沢は天然記念物の指定区域ではありません たちまち情報を聞きつけたマニアの殺到するところとなり あまりのマナーの悪さに頭を痛めた地権者は 周辺の土地を立ち入り禁止にしてしまいました 】 海岸の青翡翠 横6×高さ2.5×奥3 90g 宮崎海岸で採取されたもの ヤフオクで1万円くらいで落札したと思います ヤフオクの写真ではもっと青が強かったのですが・・・・・・・ 透過もそれほどないです 横8×高さ4.5×奥5 220g 青翡翠は、ヤフオク等で色々と買ってきましたが やっとコバルトの名にふさわしいものを手に入れることができました それがこの石です この石もヤフオクで落札しましたが その説明に 全体的にコバルトが含まれており、ドッシリとした重量と大きさがございます 濃いコバルト色も多く見られ、また緑色っぽい色も含まれています 透明感がありライトをあてると非常に綺麗な色を見せてくれる石です 研磨無しの自然石となります とありました ドッシリとした重量と大きさがありとあるように 220gというと、水石趣味からいうと豆石になりますが 海翡翠のコバルトで、220gという大きさは、めったにお目にかかれません 色についてはヤフオク掲載の写真は、やや青味がつよかったものの 想定内のレベルの違いでしたので満足しています なお私の目では緑色っぽいという部分は見られません ヤフオクに掲載されていた写真 色そのまま 写真を実物と完全に一緒の色にするのは不可能ですが 最初と2番目は、青をマイナス45も 以下の写真(ライトを当てたものを除く)は、青をマイナス15 修正して、実物の色に近づけています 青をマイナス15 糸魚川の青の翡翠としては一級品の色だと思います とはいうものの、青の翡翠というのは そんなものすごい美しいというものではありませんね 希少価値ですね なお、フォッサマグナミュージアムの学者先生は 「コバルトが入っていないのに、コバルト翡翠の名はふさわしくない」 「青翡翠と呼ぶべきである」 と言っているようですが これには、反対意見が多いようです 【 青はチタンと鉄による発色 】 というのも コバルト翡翠というのはこれまで 青翡翠の中でも、とりわけ色の濃い(群青色・コバルトグリーン)ものを そう呼んできた伝統があります とくに宮崎海岸など、海や海岸で採取されたそれをコバルト翡翠と呼んできました 一方、横川で採取される白地に、青いチェーン模様が入る翡翠も 横川コバルトと呼んできました こうした伝統もあり 「色がコバルトなのだから、コバルト翡翠でいいだろ!!」 「うるさいこというなww」 ということになるわけです 小滝の青翡翠 横8×高さ13.5×奥4 313g 水色の地に濃い青が入り、透過もまぁまぁよいです 横19×高さ19×奥9.5 およそ5㎏ 横21×高さ6.5×奥12 2146g 横8×高さ15×奥6 810g 横19.5×高さ7×奥12.5 2165g 白地に青い線が入り 一見、横川コバルトかと思わせますが 白地が微妙に青味を帯びています 横6.5×高さ6×奥4 233g 青に緑の線が入っています 横48.5×高さ(台込)7×奥5.5 366g 透過はないですが、色はまぁまぁな青 こっちを正面に台を作ったようですが、こっちは青味が劣ります 横川コバルト 白地にチェーン状(くずれてはいるが)に青の線が入るのがこの石の特徴です 横川は姫川の支流ですが 小さな川で地図にもなく 姫川への合流点は、平岩パーキング(現在地)と 小滝駅の中間地点にあたるそうです 横12.5×高さ4.5×奥4 333g 白の質がいいです 横6.5×高さ4×奥5.5 232g 桃簾石 桃簾石は、ピンク翡翠と呼ばれてきましたが、翡翠ではありません 現在「ピンク翡翠」は通称と言えるでしょう いまなお人気な石ですが、それほど高くはありません 横11.5×高さ14.5×奥4 1391g 自然の川ズレの桃簾石 裏は、若干サビが入っていますが、ピンクは濃いです 横9.5×高さ4×奥6 558g この石は、桃簾石(ピンク翡翠)と白黒の翡翠が混じったものとして 知り合いの翡翠業者さんから購入しました 彼によると、フォッサマグナミュージアムで鑑定済みとのことです (ホントかどうかは怪しいですが、キレイな石なので買っておきました) ずっしり重い石ではあります また写真よりも実物はピンクが濃くてキレイです ちなみにフォッサマグナミュージアムというのは 糸魚川市が運営する石の博物館で 翡翠拾いをしたあと立ち寄ると 専門職員の方が一人10個まで石の鑑定をしてくれるというのがウリ 但し、専門職員が不在の場合は鑑定してくれないそうです 横14×高さ10.5×奥4.5弱 897g 新潟県糸魚川の桃簾石(とうれんせき) 通称 ピンク翡翠 桃簾石でこれだけ透過のよいものは珍しいです 桃簾石は、ピンク翡翠と呼ばれてきましたが、翡翠ではありません しかしなかには、比重や透過から「翡翠」と呼べるものもあるようで この石も、桃簾石と翡翠の混合かもしれません コランダム コランダムは、酸化アルミニウムの結晶からなる鉱物で 鋼玉(こうぎょく)と呼ばれ、モース硬度はダイヤモンドに次ぐ9です 純粋な結晶は無色透明なのだそうですが 結晶に組みこまれる不純物により、ルビー(赤色) サファイア(青色など・赤色以外のもの)と呼ばれています 日本では、糸魚川以外でも、愛媛、富山、岐阜、奈良などに産出するようです しかし糸魚川産だけがすばぬけて高いのです 宝石になるような質ではないのにです・・・ やはりこれは糸魚川のブランド力と 川ずれ石を愛する日本人の心情からくるのでしょうか? いずれにしても、コン沢の青翡翠とともに、その希少性から高額な値がつく石です 横9.5×高さ3.5×奥7 390g 薄い黄緑の地に、青紫と、ピンクの入るコランダム キレイな石です フォッサマグナミュージアムで鑑定ずみとのことでした 横.5×高さ4×奥5 177g ヤフオクに出てくるコランダムがあまりに高いので ヒスイのお店 Kiyo Shop の川口清志さんに、探してもらい 入手した石で、こんな程度の石が3万5千円もしました(泣) 単結晶の証明とされる条線が全体にみられます 横26×高さ(台込)27.5×奥19 およそ11㎏ この石は、大阪のリサイクルショップと思われる方からの ヤフオクを通しての購入です 【 詳細はわかりません 天然石ではありますが、何の石かもわかりません 左右の色が違い、山形になっております 汚れございます。磨けばもっときれいになると思います 】 とありました もちろん、樽磨きだからこそ、光の印影ができて チラチラ輝く (これを月水先生はチラリズムと表現) わけですから、まる磨きしたら意味ありません ヤフオクの写真 ヤフオクの写真を見る限り 「なんだろ、日高翡翠かな?」 石友さん「でも黒のツブがないから」 「樽磨き好きだからとりあえず入札しておきます」 石友さん「石が届いたら見せてください」なんて話をして 産地不明の訳の分からないはふつう5千円とかで落ちるので 2万で入札しておいたのですが 結局、4万近くいきました おそらく、糸魚川の翡翠かと思います ヤフオクの写真では、ほぼ完全な青ですが コン沢とか横川コバルトとかいった特定な翡翠以外 糸魚川の翡翠に青というのはでないので 写真では青だけど、深緑かな?と思ったのですが 青緑といった感じです 色の判断は色覚を通して、脳でするので 明るさや他の色との対比で、緑っぽく見えたり、青っぽく見えたりしますが 特定の翡翠以外で、糸魚川では最も青い緑かな? と思います 写真の赤玉の樽は、何十年に渡って蒐集してきた物品を 整理しながら終活に向けて出品 という東京の方からヤフオクを通して入手 両石が同日(赤が午前、青が午後)に届きました 緋山は5年も石から離れていたわけですが そのあいだに、どちらかがヤフオクに出品され売れてしまっていたら 両石が同日、緋山のもとに届くということはなかったわけですから 両石が5年を待って、緋山のもとで出会いたかったのかな? なんて思っていて 両者を兄弟の石、また夫婦の石としました
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